太陽熱温水器取付方法

安全対策
太陽熱温水器の取付作業は充分な安全を確保したうえで行って下さい。
作業者

太陽熱温水器は屋根に設置されることが多いので、据え付け工事は安全確保のため、図を参考に安全装備をすること。
ロープ

屋根上の作業時に、命綱を固定する場所が無いときは、棟を跨いで反対側にロープをしっかりと固定し、作業時の命綱固定用とする。
屋根上での作業

安全帯(命綱)と腰袋は必ず着用し、ビス、ボルト、ナット、ワッシャなどや工具を落とさないよう十分に注意して作業すること。
また屋根上の工事は、屋根瓦を割らないように注意して工事を行うこと。

梯子の使用

梯子を屋根にかける場合は、安全のため約75°の角度にし屋根上に60p程度出るようにすること
一階の屋根から二階の屋根には梯子をかけてはならない。やむを得ないときは梯子の下にゴムマットなどを敷き、1名が梯子をおさえること。
濡れた屋根面

瓦などが水などで濡れた場合はすぐにふき取ること。雨が降り出した場合は滑って危険なので、ただちに作業を中止すること。

必要工具
+ドライバー
−ドライバー
ペンチ
ウオーターポンププライヤー
パイプレンチ
金鋸
カッターナイフ
モンキーレンチ
ハンマー
電動ドリル
磁石
巻き尺
ロープ
スライド梯子
脚立
地下足袋またはアメ底靴
滑り止め付軍手
ヘルメット
案全帯(命綱)
電工ベルト(腰袋)

温水器の取付
太陽熱温水器の取付は、各システムの標準施工書に従って行うこと。まず最初に貯湯部(機種によっては集熱部を先に取り付ける場合もあります。)を固定、その後に集熱部を固定する。
設置場所

太陽熱温水器は満水で300Kg程度の重量になりますので充分耐えられる、南向きでよく日光が当たる場所を選んでください。
建物や樹木などの陰になるところは避けて下さい。
設置角度が水平面より25°〜35°になるような場所を選んで下さい。
(角度が小さい場合は別売の架台を使用して下さい。)
屋根の充分高い場所を選んで設置してください。低い屋根に設置した場合はお湯の出が悪いことがあります。
(シャワーを使用する場合は3b以上の高低差が必要です。)
家屋部固定線の緊結

台風、強風、地震などのときのためにもステンレス固定線とヒートンでしっかりと固定でき、安定する場所を選んで下さい。
固定線は取付金具を用いて、母屋、たる木等に取付、適度の張力をかけ、ゆるみのないようにする。また固定線と瓦などの接触部分には保護材(PPパイプなど)を入れる。





温水器部固定線の緊結

温水器部は貯湯槽、集熱板それぞれの取手部分に固定線を取り付ける。

貯湯部の取付

最初に貯湯部を取り付けるための固定線を2ヶ所取付ます。
(貯湯部は棟瓦の上には設置しないでください。)
コーチボルトを屋根の母屋などに打ち込み、固定線を緊結固定して反対側は貯湯タンク固定部分より約1メートル程度の余裕を見て切断します。屋根への引き上げは貯湯部の取手部分にロープをかけ底面を下にして、梯子に添わせて引き上げる。その際、温水器に傷が付かないよう注意すること。 貯湯部を引き上げ所定位置に置き、貯湯部両側の取手に固定線を緊結固定する。



集熱部の取付

集熱部の引き上げはガラス面を上にして取手にロープをかけ、梯子に添わせて静かに引き上げます。集熱部を貯湯部に差し込み収納します。本体を組み立てた後、集熱部の取手2ヶ所及び前側2ヶ所に固定線を取り付ける。
温水器本体の固定線は上側4本下側2本の計6本になります。


ボールタップの取付

シスタンクカバーを外します。
付属のボールタップ本体を組み込み、取付穴に通します。
シスタンク補強板をはさみ、モンキーレンチまたはスパナを2本使用して取付ナットを締め付けます。
ボールタップ本体が真下を向くように調節取付してください。

配管の取付
太陽熱利用温水器からバルブまでの配管は、かならずPPホースで配管して下さい。PPホースは水道1種を使用して下さい。2種を使用すると抜けたり、破裂したりすることが有ります。
給水配管の取付

給水元栓からボールタップまで配管して下さい。
ボールタップのゴミかみを防止するために、給水元栓の近くにろ過器取り付けて下さい。
ボールタップに配管重量がかかったり、風などで配管が揺れたりしないように配管を固定して下さい。
給湯配管の取付

出湯配管は太陽熱温水器側面の出湯接続口から配管してください。
空気だまりが出来ないように流れ下向き方向に、また配管抵抗が小さくなるように配管してください。
出湯配管は貯湯部の出湯接続口より高くならないように配管してください。
エアがみを起こし湯の出が悪くなることがあります。
架台を設置してエアがみを防止する方法もあります。



給湯器への接続
基本的に給湯器接続には次の二通りの接続方法があります。
●一次接続:給湯器の入水側に太陽熱温水器湯を入れる接続方法
  (太陽熱温水器湯が沸いているときはそのまま出湯、無くなれば給湯器で加温して出湯します。)
●二次接続:給湯器の出湯側に太陽熱温水器湯を入れる接続方法
(室内切替リモコン、または室外三方弁などで給湯器湯と太陽熱温水器湯を切り替えて使う方法。)
【ソーラーの種類&給湯器の接続】

減圧弁を使用する給湯器(石油給湯器、電気温水器、ガス温水ボイラ等)への接続

このタイプの給湯器には基本的に一次接続が可能です。一般に貯湯式給湯器には太陽熱温水器のお湯を直接入れることが出来ます。(ただし、機種によっては出来ないタイプも有るので製造メーカーに確認することをお勧めします。)
直圧式給湯器(ガス給湯器等)への接続

必ずガス給湯器の給水側に逆止弁を取り付け、ガス給湯器側にソーラサーモを取り付けて下さい。
最近のガス給湯器は自動お湯張り機能付きのオートタイプ給湯器が主流になってきています。このようなガス給湯器にはソーラー接続ユニットが、各メーカーごとに出ていますのでそれらを使えば一次接続が可能となります。
機種によって上記のようなソーラサーモ、接続ユニットが無い場合は二次接続となります。

ガス給湯器などへの二次接続基本配管例